Hou, C., Zhai, Z., Choudhury, N., Harris, T., Sahu, J.K., Nilsson, J. “1.45–1.49-µm tunable thulium-doped silica fiber laser quasi-continuous-wave cladding-pumped at 0.79 µm.” Optics & Laser Technology 192 (2025) 113710. https://doi.org/10.1016/j.optlastec.2025.113710
1.47 µm帯の高出力・高輝度光源は、白色高分子プラスチック溶接、産業・医療応用、エルビウム添加ファイバー増幅器の励起源として魅力的であり、いわゆる眼に安全な波長帯における最大許容露光量が高いという利点も有する。希土類元素であるツリウム(Tm³⁺)を添加したファイバーレーザーは、³H₄ → ³F₄遷移を利用してこの波長帯で発振可能であり、ラマンファイバーレーザーと比較して短いファイバー長で非線形劣化を抑制でき、エネルギー蓄積も可能である。出力の拡張性、堅牢性、信頼性、および接続性の観点から、石英系ファイバーが好ましい媒質である。
しかし、石英系ツリウム添加ファイバーでは、上準位³H₄から³H₅への非輻射緩和がフォノンエネルギーの高さにより高速であり、量子効率は約2%に留まる。また、下準位³F₄の寿命が上準位より長いため反転分布の形成が困難である。従来用いられてきたフッ化物ファイバーは上準位寿命が長いものの、損傷閾値が低く、機械的に脆弱で、吸湿性があり、石英ファイバーとの接続も困難であるため、高出力・商用応用への展開が制限されていた。
そこで本研究では、自作のダブルクラッド型ツリウム添加石英ファイバーを用い、0.79 µm半導体レーザーによる準連続波クラッド励起を行った。リトロー配置の回折格子と垂直端面で共振器を構成し、1449 nmから1495 nmまでの連続波長可変動作を実現した。最大瞬時出力は1464 nmにおいて約58 Wに達し、励起光に対する傾斜効率は約11.6%、光-光変換効率は9.0%であった。同時に1.9 µm帯でも発振させることで³F₄準位を空乏化し、反転分布を増強した。なお、Gentec社製サーもパイル型パワーメーター(XLP12-3S-H2-D0)は、出力光の平均パワー測定に使用された。

※本要約は、オープンアクセス論文(CC BY 4.0)に基づいています。
ファイバーレーザーの出力測定に使用されたパワーメーター

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