Roszko, D.A., Chen, F.-D., Straguzzi, J., Wahn, H., Xu, A., McLaughlin, B., Yin, X., Chua, H., Luo, X., Lo, G.-Q., Siegle, J.H., Poon, J.K.S., Sacher, W.D. “Foundry-fabricated dual-color nanophotonic neural probes for photostimulation and electrophysiological recording.” Neurophotonics 2025, 12(2), 025002. https://doi.org/10.1117/1.NPh.12.2.025002
特定の細胞種の神経活動を光で選択的に制御する技術である光遺伝学は、神経科学において不可欠な手法となっており、近年急速に研究が進められている。異なる活性化波長を持つ複数の光感受性蛋白質(オプシン)を組み合わせることで、同一脳領域内の異なる細胞種の独立した興奮・抑制が可能となる。深部脳組織(深さ1 mm超)への光照射には、集積光電子回路や集積フォトニクス技術に基づく埋込み型デバイスが開発されている。集積光導波路と回折格子により外部光源からの光を脳内に導く光導波路型神経プローブは、光源をシャンク外に配置するため高い光出力が得られ、さらに窒化ケイ素(SiN)導波路の広帯域透過性を利用して複数波長の多重化が可能である。
しかし、従来の光電子型プローブはシャンク幅が大きく組織損傷を招くか、出力が極めて低く空間分解能が制限される問題があった。また、光導波路型プローブは発展途上であり、二色光刺激に対応した報告は少なく、リング共振器方式は製造ばらつきに敏感であること、空間多重化のみでは隣接導波路間の漏話により射出部密度が制限されることが課題であった。
そこで、本研究では空間多重化と波長分割多重化を組み合わせた二色ナノフォトニック神経プローブを商用Si フォトニクス量産工場で製造し、単一シャンク上に青色(473 nm)26個・赤色(638 nm)26個の計52個の射出部と26個の記録電極を集積することで、従来の光導波路型プローブとして最多の射出部数を実現した。生体内実験では、青色光感受性マウスの皮質において広範な発火率の低下を、赤色光感受性マウスの線条体において局所的な神経興奮を確認し、二色光刺激と電気生理学的記録の同時実行を実証した。Cobolt社製の473 nm(300 mW)および638 nm(180 mW)半導体レーザーは、多芯光ファイバーを介してプローブへ高強度の青色光・赤色光を供給する二色走査光学系の光源として使用された。

※この要約は、オープンアクセス論文(CC BY 4.0)に基づいています。
使用された457nmと638nmレーザー
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