Orban, G.; Perna, A.; Vincenzi, M.; Adamo, R.; Angotzi, G.N.; Berdondini, L.; Ribeiro, J.F. “Single-Die-Level MEMS Post-Processing for Prototyping CMOS-Based Neural Probes Combined with Optical Fibers for Optogenetic Neuromodulation.” Micromachines 2026, 17, 159. https://doi.org/10.3390/mi17020159
集積回路の微細化を支えてきた高集積密度技術であるCMOS(相補型金属酸化膜半導体)は、近年、神経活動を高い時空間分解能で計測する微小生体センサ(神経プローブ)への応用が急速に進められている。一枚のウェハを複数の利用者で分割共有するMPW(多目的ウェハ)方式により、低コストでの試作も可能になった。さらに、光感受性タンパク質を発現させた神経細胞を特定波長の光で活性化・抑制する手法であるオプトジェネティクスを電気生理記録と組み合わせれば、脳機能の解明に有用であり、脳への光導入手段として光ファイバが最も簡便である。
しかし、MPWのダイは数平方ミリと微小であり、標準的なスピン塗布では遠心力で縁が厚くなるエッジ効果が生じて感光性樹脂の膜厚が不均一となり、ダイ単位でのMEMS後処理が難しい。加えて、刺激光が金属電極に到達すると光電効果による偽信号(アーティファクト)が発生し、記録を妨げるという問題がある。
そこで、本研究では超音波スプレー塗布を最適化してエッジ効果を抑え、フォトリソグラフィのマスク変更のみで金属遮蔽層を形成することにより、512チャネルSiNAPS神経プローブを作製して解決した。遮蔽性能の評価では、Cobolt社製473nm・300mWレーザー(06-MLD)を光源として用い、光ファイバから電極へ直接照射する条件で検証した。その結果、3mWの光出力で96%を超える遮蔽効果を確認し、マウス生体内記録では112個の単一ニューロンを検出、後処理歩留まりは約90%を達成した。
※この要約は、オープンアクセス論文(CC BY 4.0)に基づいています。
使用された473nmレーザー

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