Kuriakose, A., Mezzapesa, F.P., Gaudiuso, C., Chiappini, A., Picollo, F., Ancona, A., Jedrkiewicz, O. “Bessel beam fabrication of graphitic micro electrodes in diamond using laser bursts.” Diamond & Related Materials 147 (2024) 111316. https://doi.org/10.1016/j.diamond.2024.111316
ダイヤモンドは、高い傷耐性、モース硬度10の優れた硬度、高い化学的安定性、放射線耐性、高熱伝導率といった特性を持つことから、放射線検出器、マイクロ流体チップ、フォトニック回路など様々な先端応用に向けた微細構造作製が注目されている。また、生体適合性が高いため、バイオセンサへの応用も期待されている。これらの応用において、導電性の黒鉛電極は各種センサの導電経路として不可欠な役割を果たす。黒鉛電極の作製法として、超短パルスレーザによる書き込み技術は、試料内部の任意の深さ・形状に三次元構造を自由に作製できる利点がある。特に、通常のガウスビームでは試料やビームの走査が必要であるのに対し、回折のない細長い焦点領域を持つベッセルビームを用いれば、試料移動なしで高アスペクト比の内部加工が可能である。
しかし、従来の単一パルス方式では、レーザエネルギーが熱として蓄積される際に焦点領域から熱が拡散し、意図した領域での改質効率が低下する問題があった。また、急速な加熱冷却サイクルによって微小亀裂が生じ、微細構造の品質が損なわれる可能性があった。さらに、フェムト秒単一パルスで作製した電極は、ピコ秒パルスで作製したものと比較して導電性が低い傾向があった。
そこで、本研究ではバースト照射方式を採用し、複数のサブパルスを短い時間間隔で連続照射することで、熱が拡散する前に次のパルスが到達し蓄熱効果を高めることに成功した。特に32個の200フェムト秒サブパルスからなる全長46.7ピコ秒のバースト(サブパルス間隔1.5ピコ秒)を20ヘルツで照射した場合、熱アニール後に0.01Ω・cmという極めて低い抵抗率を達成した。顕微ラマン分光で黒鉛化の進行を確認し、電流電圧測定で電極の導電特性を評価した。なお、加工前のベッセルビーム特性評価にはGentec社製BEAMAGE-4Mカメラが使用された。
※本要約は、オープンアクセス論文(CC BY 4.0)に基づいています。
論文で指定されたGentecのビームプロファイラー

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