Barth, I., Deckart, M., Conteduca, D., Arruda, G.S., Hayran, Z., Pasko, S., Krotkus, S., Heuken, M., Monticone, F., Krauss, T.F., Martins, E.R., Wang, Y. “Lasing from a large area 2D material enabled by a dual-resonance metasurface.” (2023). https://doi.org/10.21203/rs.3.rs-3689258/v1
二次元遷移金属ダイカルコゲナイドは、原子層厚さを持ち基板上に容易に転写・積層可能であることから、ナノスケール光源材料として近年注目されている。特に強いクーロン相互作用に起因する励起子は高い結合エネルギーを有し、室温でも安定した発光を実現できる特徴を持つ。また、化学気相成長法によりウエハスケールで高品質単層膜が得られるようになり、デバイス集積の観点でも重要性が増している。さらに光共振構造と組み合わせることで光と物質の相互作用を強化でき、低しきい値レーザの実現に向けた基盤が整いつつある。
しかし、二次元材料は極めて薄いため励起光の吸収が小さく、発振波長におけるモード重なりも限定的であるという問題がある。また従来は機械剥離に依存していたため活性領域が微小で出力が低く、レーザ発振と増幅自然放出の区別が困難であった。さらに従来の共振器設計は発光側のみの共鳴強化が多く、十分な出力や明確な特性評価が難しかった。
そこで、本研究では励起波長と発光波長の双方で共鳴を生じる二重共鳴メタサーフェスを設計し、大面積CVD成長WS2単層と組み合わせることで問題を解決した。矩形格子構造により励起光吸収と発光の双方を強化し、1 W/cm²未満の低しきい値と数十nW級出力を達成した。また空間コヒーレンス長30 µm以上を示し、従来より大幅に向上した。出力評価にはGentec製パワーメータを用い定量測定を行った。これにより大面積・高コヒーレンスな単一モードレーザの実現が示され、応用展開への可能性が示された。
※本要約は、オープンアクセス論文(CC BY 4.0)に基づいています。
測定に使用されたパワーメーター

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